夢遊病
自分では分からなかったというよりそうだったのかという事実を友人に知らされた事が何よりも衝撃的だった。
僕が夢遊病になっている時、
ある時はコンビニで立ち読み。
ある時はゲーセンでゲームを。
ある時は知らない女を抱いていた。
どうやら僕にはこれほどまでに深い眠りにつく時間があるのだという。
しかし、夢遊病にしては余りにも器用だな。
実際はどうなのか検証してみたくなり、友達にカメラを撮ってもらった。
それでだ。
僕はその動画を見た時に愕然とした。
パンツを被って自転車に乗っていたのである。
いや、これは夢遊病ではない。
誰かに操られているんだ。
だが、そんなことをする奴は誰だか検討もつかない。
そりゃあそうだろう。
まさかずっと夢遊病について教えてくれて相談もしてくれたお前が俺にそんなことするだなんて、思うはずがなかったからだ。
うごめく世界
~催眠編~